<あらすじ>
ナッシュビルの田舎町、保守的な母親の厳しい監視の中で育ったベティ。しかし、目指していた大学進学は叶わず、若くして結婚するも破局してしまう。ベティは自らの新しい人生を始めるべくニューヨークへ。そしてビーチで出会ったカメラマンに誘われ、モデルのキャリアをスタートさせるのであった。男性用雑誌、個人コレクター向けのボンデージ写真、アマチュアカメラマン向けの撮影会などで瞬く間に高い人気を獲得した彼女。しかしそんなベティの写真は1950年代のアメリカの道徳観念と真っ向から対立するものだった。
<みどころ>
1950年代に“ボンテージ・クィーン”と呼ばれ、数え切れないほどのピンナップを飾った人気モデル、ベティ・ペイジ。マドンナのSM風の衣装や、『パルプ・フィクション』のユマ・サーマンの髪型など、現代にまでさまざまな影響を与え続けている。そんな、ベティ本人の数奇な人生を映画化したのが本作品。衝撃的なデビューから、毀誉褒貶(きよほうへん)が渦巻いた絶頂期、そして突然の失踪。彼女の衝撃的な活動とその裏に隠された真実が赤裸々に描かれる。監督は『アメリカン・サイコ』で80年代アメリカの闇を切り取ったメアリー・ハロン監督。主役のベティ役を『ギター弾きの恋』などのグレッチェン・モルが好演している。
監督:メアリー・ハロン/出演:グレッチェン・モル、リリ・テイラー、デヴィッド・ストラザーン、クリス・バウアー/2006年/アメリカ/91分/配給:ファントム・フィルム/公式サイト
「性」は「聖」につながる
映蔵さん<32歳 公務員>
敬虔なクリスチャンの家庭に育ったベティがピンナップ・ガールという職に就いたのは、彼女が純粋無垢だったからだと思う。世の男たちの性欲を満たすことで魂の救済を行なっていた彼女は、信仰に忠実だったとも言える。そう考えると、ベティがたどった末路は納得がいく。そんな彼女を弾圧した健全なモラルというものは、世の迷える者に真の魂の救済を施しているのだろうか。そんなことに思いをめぐらす一作だった。
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